富裕層が投資先として不動産を選ぶ背後には多くの理由がありますが、その理由の1つには、不動産は資産を保全する手段として優秀であるという点が挙げられるでしょう。今回は、不動産投資の利点とは何か、なぜ富裕層が不動産を投資対象として選ぶのかについてお伝えします。

不動産投資を選ぶ理由

安定した収入源になる

不動産投資の大きな魅力は、定期的な収入が入ること、すなわちキャッシュフローの安定です。賃貸不動産（アパートやマンションなど）をそれを人に貸す場合は定期的な賃料収入が手に入ります。

また、長期的に見れば、不動産の価値は年々上昇し続けています。特に都市部や人口が増加する地域、知名度の高い人気のエリアであれば、その土地に住んでいる住民の平均年収にかかわらず、土地の価値はどんどん上がります。慎重に投資先を選ぶことで、資産価値の上昇を通じてさらなる資産を手に入れられる可能性が高いのです。

節税

不動産投資の利点は資産を増やすだけではなく、資産を守ることができるというところにもあります。賃貸不動産にかかった費用は経費として計上することで、税負担の軽減が可能です。つまり、所得税や住民税の還付を受け取れる可能性が高いということ。不動産の減価償却もあるため、他の投資と比べると節税効果はいっそう高くなります。

インフレリスクの軽減

現金の貯蓄も確かに必要ですが、現金にも相応のデメリットがあります。それは、インフレに弱いことです。インフレが進行すると物価が上昇し、貨幣の価値が下落するという特徴があります。その点、不動産はインフレリスクから資産を守る貴重な手段になってくれます。不動産は物理的な資産であるため、価値の変動はインフレの影響をあまり受けません。加えて、インフレが進むと賃料も上昇する傾向にあるため、資産を不動産に変えておくことで利益が大きくなる可能性すらあります。

不動産は資産を増やし・守る手段になる

不動産投資はキャッシュフローを安定させ、節税に繋がり、インフレ時にも資産を減らさないための手段です。もちろん、不動産は初期費用も維持費も莫大で、かつ空室リスクや金利上昇リスクなどがあるため、不動産を手に入れれば上記すべてのメリットが実現できるという保証はありません。しかし、余剰金は貯めるのではなく「働かせる」ことを視野に入れるのが富裕層の思考なのです。加えて、不動産投資はギャンブルとは違います。不動産を買う前も買った後も、勉強と情報収集を怠らなければ、致命的な失敗をおかすことは避けられるのです。そういう点では、豊潤な資金がある富裕層が不動産投資を選ぶことは、実に合理的といえるでしょう。